BUG EVILs 第3章-1話 鬼の国

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前の投稿 - 次の投稿 | 投稿日時 2018-10-15 22:47 | 最終変更
kyou1102  懸賞金1億ベリー   投稿数: 891
確かな記憶と、不確かな記憶。
あの一瞬で、自分を呼ぶ少女の姿が、重なった。
必死で、手を伸ばし。
自分を助けようとする少女と、助けを求める少女。

景色が、一瞬で黒くなり辺りに、ノイズが混じりだす。

身体の自由が、利かない。
身体を覆う黒い物が、身体の自由を奪っていく。
しかし、何故か心地よく感じた。

き・・・。
――き?
ろ。
「起きろ!!」

セツナは、少女の声に目を覚まし、気づけば右手を上に、伸ばしていた。
ふと、隣に目を向けると、見知らぬ少女が、一人。

――此処は?
「アタシが聞きたいよ!全く。本当に接触するんじゃなかった!!」
辺りに目を向け、驚いた。

そこには、何百人もの人間が、街を徘徊し。
街は、まるで絵に描いたような美しい繁華街。
それでいて、今まで見た事もないような服装で、賑わっていた。

初めてみた。思わずセツナは、言葉を零した。
物陰から、街並みを観察するセツナと少女。

「実は、アタシも初めてみた。これほどの人間を。」
セツナは、森の国で、自分を助けようとした少女が、この少女だと思い出し礼を言うも、
再び少女は、思い出したかのように、自分の行動を攻め始めた。

「まぁでも起きた事は、しょうがないか!」
「セツナ君。これに着替えて」
少女は、セツナに、この街で、人々が、着ている着物を渡し自己紹介を始めた。

「アタシの名前は、マモ。よろしくね」
セツナも、軽くお辞儀をし、更に奥の物陰に隠れ着物を羽織った。

「じゃ!探索しよっか!」
マモに、右手を引っ張られながら、街を探索し始めた。

辺りは、観た事もない飾り物や、家のつくり。
繁華街の向こうには、大きくそびえ立つ大きな建物。

あれは?と、マモに聞くと、
「城」と言う名の建物だと教えてくれた。

しばらく繁華街を探索していると、セツナの鼻に、
今まで嗅いだことのない 食欲をそそる匂いが入ってきて
マモを逆に、引っ張り匂いの方へと向かうと、
段々と、匂いは、もう一つの匂いと交じり始めた。

そこには、酔っ払いが蔓延る飯屋に、辿り着いた。
店の中には、悪臭漂う侍たちの姿が、見えた。

――なんだ此処。
セツナは、観た事もない人間の情けない姿に、唖然とした。
マモは、早く行くよと再びセツナを引っ張ろうとすると。
外で、飲んでいた一人の老人に、声を掛けられる。

「おうおう。そこの若ぇの。折角仲良く歩いてんなら、立ち寄ったらどうだい?」
老人は、猪口に、お酒を注ぐとセツナに、何も言わず差しだし
セツナは、一口。

――苦ッ!
と、口に含んだ酒を、地面に、吐いた。

それを見ていた侍達が、セツナにつっかかろうとするも、
奥で静かに飲んでいた侍が、刀で侍達を止め
じっと老人達のやり取りを見つめ始めた。

ガハハハハ!!っと高笑いをし、餓鬼じゃの~とセツナを茶化し始め
マモも、対向して、老人に、文句を言うも、老人は、聞く耳を持たない。

「しかしお前さんら。見ない顔じゃの~」
「何処から来た?」

老人の陽気な顔立ちが、その一言で一気に、鋭くなり
まるで2人は、刃物を突き立てられている感覚に、なった。

「アタシたち実は、迷子で。この国に来たの!お爺さん!この国の事知ってるなら教えて!」
老人は、へん!っと口を尖らし
「色気もねぇお前さんに、教える事は、なんもねぇ!」
とまた陽気な顔に、戻ったが、今度は、マモが鋭い顔立ちとなりセツナは、必死に止めに入った。

「しかし、そこの兄ちゃんになら教えてやってもいいぞい」
――え?俺?
老人は、再び高らかに笑い出し陽気なまま話を続けた。

「この国の名は、美影戯[ビエンギ]。」
「人々が、夢を見て、遊び、生きる国。」

――美影戯・・・。
「そうじゃ。美影戯。」
「何をしても許される国じゃ。それも遊び。」

「じゃからな。あそこを見な。」
老人が、指さす方に、斜め向かいの酒屋で、小競り合いが起き始め。
止めに入った住民を、平気で侍が斬り殺した。

それを見て笑う周りの人々。

その姿を見て、怒り止めに入ろうとしたセツナを老人は、止めた。

「これも、この国の“遊び”」
――あれが、遊び!? 人が斬られたんだぞ!!
「止めておけ。兄ちゃん死ぬぞ。」

「この国は、弱肉強食の国。それに、この国で生きる者のほとんどが、かなりの腕前を持っとる。」
「周りからは、“鬼の国”とも呼ばれとるわい。」

「鬼の国・・・。」
マモは、不安そうに言葉を漏らした。

老人の話を遮る様に、
辺りが騒がしくなってきた。

――なんだ?
「期待するなよ。止めに来た訳でもないわい。」
「この国で、住民や侍達が静まる時。それは、この国の姫様が、城から街を歩く時。」

「姫様?」
「そう、この国で、一番お偉いお方じゃ。」
さっきまで騒いでいた侍も、住民も静まり返り、
繁華街の大通りを歩いていた人々が、右へ左へと別れ一本の道が生まれる。


姫様の、御成りーーッ!!!

家来の一声が、静かな街に、響き渡り


その一本の道の奥から、ひっそり。ひっそりと歩く家来の者達と、
その奥から美しい街を更に、華やかな着物を着た少女が一人。

その姿を見て、人々は、しゃがみ頭を下げる。
老人も、セツナとマモに、同じようにせいと、2人もしゃがんで頭を下げる。

――何してんだ?皆
セツナは、小声で、老人に問いかけると
「“零刻[れいこく]の儀” 時計が、0を指す時、毎回こうやって姫様が、街の様子を見に来るのじゃ」
――なんで?
老人は、後で説明するから黙れと、セツナを叱り。仕方なくセツナは、奥から歩いてくる少女を見つめた


少女が、セツナ達の近くまで、来た時
セツナは、目を疑った。

いつも見る身に覚えのない記憶に、映る
自分に助けを求める少女。

只管に、自分の事を呼び手を伸ばした少女が、
目の前を横切っていく。
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2013年10月31日 ONEP.jp

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2013年8月5日 ONEP.jp