特別読切 続編「3人のゴースト」 スピンオフ 2話「バーに集う男達」
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投稿日時 2017-8-27 12:56
soul
ONEP.jp七武海
(居住地: 新世界の暗黒島 海岸で刀の素振りをしている。)
投稿数: 1296


宣伝掲示板
― ハンフリー島 内部 中心街 〈眠らずの街 マーロン〉―
この街には様々な建物があったが、その一角に古びたビルが建っていた。
その中に、とある事務所が入っていた。
扉のところには、小さな看板が掛けられている。
【ルシード探偵事務所(仮)】
事務所は依頼人の情報が載っている紙やら着た服などで散らかったままになっていた。
???A「ZZzzz・・・」
事務所の窓のそばにある椅子に腰かけて仕事机に脚をのせてる男は、そんなことにはお構いなしに眠っていた。
事務所を散らかし放題にしているこの男、一応ではあるがこの事務所の所長である。
一応。
だが、安眠を貪っている男を起こせるのは、たった1つ。
コンコン!
コンコンコン!!
???A「・・・んん?」
小さいけれど、扉をノックする音が聞こえてきた。
未だ眠気が覚めない男は扉へと向かっていった。
???A「んーーー、またあの子かな?」
ガチャッ!!
???A「はいはーい。・・・あれ?」
彼の目の前には誰もいなかった。
???A「・・・てことは?」
???B「ぷゅっ!」
スリスリッ!
彼の足元には、頬ずりする1匹の子豚がおり、彼はこの動物を愛おしそうに抱きかかえた。
???A「おー、ピギーちゃん、やっぱり君だったかぁ。」
???B=ピギー「ぷゅっぷゅっ!!」
???A「どうしたー、また俺達とあそびに行きたいってか?」
ピギー「ぷゅっ!!」
???A「よーし、じゃあ行こうかあ。いつものバーに。」
そう言って、彼と子豚は一緒に目的地へと向かった。
― 中心街 地下バー ―
その店には、黒のワンピースカラーシャツを着たバーテンダーと1人の客がいた。
バーテンダーはシェイカーボトルを振り、客はそれを静かに眺めていた。
カランコロン!
???A「お久しぶりー。元海軍のバーテンダー、エラリー」
エラリー「相変わらず人を苛立たせるなあ、ルシード。いや、元海賊で殺し屋の探偵。」
???A=ルシード「いやいやいや、君も結構ひどいねえ。」
ピギー「ぷゅぷゅっ!」
ルシード「ほら、やめてって言ってるよ、この子も。」
ふとルシードは客の視線に気づいた。そのやり取りを楽しむ客は、椅子のそばに派手な装飾を施したカトラスをかけていた。
ルシード「ってあらら、いつ帰ってきてたんだ?海賊 紫電のライトニング。」
「紫電」 ライトニング Lightning ― 懸賞金 9千6百万ベリー ―
ライトニング「ルシードさん、お久しぶりです!たった今帰ってきたばかりですよ。」
ルシード「あれから随分経ってるけど、姿が全然変わんないな。人間やめたか?」
ライトニング「それ仲間たちによく言われるんで、本当に勘弁してくださいよ。」
ルシード「そんなにか。そういえば、あの2人、お前と同じ老けないアイツと太眉の子はどうした?」
ライトニング「あー、連絡は取ってるんですけど顔は全然見てないですね。老けないアイツは、海賊専門の美容家なんてふれこみで人気になってるみたいで会えないですし。太眉のアイツは・・・島で何か別のことをやり始めたってのは何となく聞きましたけど。」
エラリー「ソイツ、今じゃあ占星術師になってこの街で店開いてるぜ。」
ライトニング「はあ!?マジっすか、エラリーさん!!」
エラリー「ああ。覚えてるか、古書店をやってるユキトって奴。」
ライトニング「あの、いつも笑ってる人ですよね、煙管ふかしてる。」
エラリー「そのユキトの元部下に占星術を教えながら、自身もそれをやってるとさ。親父さんが元々それを生業にしてたから、今更だが自分もそれを継ぐんだと。」
ライトニング「そうか・・・最近知り合いの海賊仲間に、ここで占ってもらったら上手くいったって言ってたのがいたんですけど、その占い師って・・」
エラリー「月日が経てば変わる奴もいるんだよ。」
ライトニング「ルシードさん達も変わったことってあるんですか?」
ルシード「・・・そりゃあ生きてれば、ね。それが証拠にお前たちを鍛えてた時よりもゆるーくなってるだろ。」
ライトニング「ええ、だいぶ。海賊時代と比べたら、全くと言っていいくらいです。もちろんエラリーさんも。海軍大佐を務めてた人がバーテンダーになってるとは。」
エラリー「俺も、まあ色々あったからな。だが、今でも海兵を続けてたらお前をすぐに捕まえるが。」
ライトニング「何をさりげなく怖い事言ってんですか


カランコロン!!
エラリー「いらっしゃい。」
そこに、金髪の青年が入ってきた。青年は童顔と太眉を隠す黒縁の眼鏡をかけて、黒のスーツを着ていた。
ルシード「おや、噂をすれば影かな?」
???C「お久しぶりです、エラリーさん、ルシードさん!ってあれ!?ライトくん、いつ戻ってきたの?」
ライトニング「たった今だ。久しぶりだな、リョウ。」
???C=リョウ「どっちかが帰ってきたのは風で感じたけど、まさかライトくんの方だとは思わなかったよ。」
ライトニング「見聞色の覇気か・・ていうかお前、最後に会った時は丸刈りだったくせに、おしゃれ金髪パーマにしちゃってさ。まさかのモテキ到来か?」
リョウ「それは言わないでよ、今の仕事で丸刈りは似合わないんだから。というかこの仕事してたらモテキなんてないよ。」
ライトニング「最初に会った時のワンコっぽさとか俺最強!(笑)みたいな気迫はどこにいったんだか。」
リョウ「なんでそんなにいじめるんだよー!てか、さりげなく(笑)とかいらないから!!」
エラリー「ほら、後輩イジリはそこまでだ。さっさと迎えに行ったらどうだ、トラヴィアを。」
ライトニング・リョウ「えええええ!?」
ルシード「あれ?あいつも戻ってきてたの?」
エラリー「さっき買い出しに行った時にな。ショーパブのニューカマー達がやたらに騒いでたんで何があったか聞いたら、久々に戻ってきた!って。」
ライトニング「そうか。じゃあアイツの事務所に行ってみますよ、ほらリョウも来い。あと、ここ奢ってくれ。」
リョウ「ええ!?何で俺が奢んないといけないの!?」
ライトニング「見聞色がまだまだなのと、年下だから。」
リョウ「そんなルールいつ出来た!?


ライトニング「


どどーん!
リョウ「」
ルシード「言葉でなくなっちゃったみたいだね。」
こうして、2人の青年はかつての仲間が構えている事務所へと向かうことになった。
― To be continued? ―
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